クリスマスを一緒に

冬は暗くなるのが早いので、6時には結構な暗さになる。駅に向かいに行く時、この時間から人を呼ぶなんて、と思った。
一人暮らしを始めて、二ヶ月くらい経って。なにかのついでじゃなく家に人を呼ぶのは初めてのことだった。
そういえばクリスマスだったけど、なにも考えたりすることがなかった。
住んでいる場所の駅の出口がいくつあるかも知らないので、場所がわかるかと不安になりつつも、みんなそれなりにすぐ集まれてよかった。
人が集まるのに、ご飯のことは何も考えていなくて、鍋とか? と簡単に考えていた。クリスマスだとかに関係なく、もうちょっと考えとけばよかったのかもしれない。
10分くらい遅れたO君を待つまで少し話をして、結局スーパーでオードブル的なものを買った。ああいうのを買ったり食べたりするのは初めてで、ちょっとだけ感動した。ただもう少しこ凝ってもよかったかな、とも思った。ケンタッキーも良い、みたいな話が出ていたし、ケーキだけじゃなくてそういうのも考えてよかったのかもしれない。
食べ物だけじゃなくて、その後に何をするとかも決まっていなかったので、正直家についてからはぐだぐだだった気がしている。まぁぐだぐだな感じが良いと思うのだけど。


T君が遅くなるという状況だったし、体調悪い人が多かったりで、大学の時よりかはやっぱり集まりにくいのかな、と思った。特にTくんとは全然会えていなくて、久しぶりの今回は結構楽しみだった。
全然関係ないけれど、T君もKさんもTさんも、あのサークルじゃなかったらどんな仲になっているかわからないなぁ、と思う。O君的な人は、まぁ居ないわけではなかったけれど、それだって、高校とかだったらわからない。仲良くしてきた人が少ないからというのもあるけれど、他人と共有できる話題というのが自分はあんまりないのだ。余談。


ともあれ、5人集まって、Oくんの選ぶ音楽が流れる中、本だったり仕事だったりの話をした。なんだか本当に取り留めもなかった気がする。
仕事の話はみんなにとってクリティカルなところみたいで、つらいことばっかり話していた。大学生に話すにはちょっと申し訳なくなるくらいだった。けど多分だけど、例えばみんな社会人になるくらいになっても、辛い話しかしないとかじゃなくて、楽しく話ができると思う。会うのも、たぶん今とかわらないんじゃないかとか、そんな風に思ってる。


12時を過ぎると結構眠くなっていて布団に入ると、すぐ寝てしまった。あの日はそれなりに早くから起きてたし。ただそのせいで、逆上がりできない組らしさを存分に発揮した、消灯後の展開に混ざれなかったのは残念。

そんなことを知らずに朝起きて、話を聞いたりする。あれはおそらく世界で一番不毛な午前中だったと思う。


最後のあたりで、自分の職場での話から、架空の彼女を作っておこうという話になって、どうにも反応に困った。職場で彼女いるの? と言われても困るけど、架空の彼女作るっていうのも同じくらい困った。
人と一緒にいるっていうのは、楽しいことばかりじゃないし、自分は隠したがり屋で恥ずかしがり屋だから、楽しい時は楽しいけど、いつもなんだか不安になっている。
付き合うとかも、想像してみるといつも精神的にマイナスになる。
Kさんと最後のあたりで話をしたけれど、一緒にいて、楽しさを共に出来る人がいれば、いいなぁ、と思う。


ただどうにも……自分は幸せが似合わないから、いつも困る。