ところで萌えではない

鷺沢萠 スタイリッシュ・キッズ

スタイリッシュ・キッズ

スタイリッシュ・キッズ


これは良作。
鷺沢さんの長編の中では個人的に一番良い気がする。
といってもそんなに数は読んでないけど。


大人になるときに、「かっこわるく」なってしまうというのが、上手い。要素が少し古臭かったりもするけど、それは仕方ないかな。同年代だけに、感じるところがあった。


こういう少年の成長とかを書くのは、おそらく鷺沢さんの初期の感じなのかも。
「少年たちの終わらない夜」だと、方向が曖昧なところがあったけど、今回は焦点を見つめてしっかりと書き込んであると思った。

最初に読んだのは短編の、「海の鳥、空の魚」だったのだけど、こっちだと大人に焦点が移ってたから、もうかなり書いてた頃なのかな、とか思いました。


まだまだ家には鷺沢さんのが、あと三冊あるし、次も期待。